講座概要|まさか!に親子で備える終活講座

「コミュニティ・バンク京信 草津支店」で開催した「まさか!に親子で備える終活講座」。
草津支店では初めての開催となりましたが、シリーズ全体では8回目となります。

「終活って気にはなってるけど、何から始めればいいか分からない」 そんな声にこたえるかたちで、“これから”を安心して過ごすための終活講座を、親子で一緒に学べるスタイルでお届けしました。

今回は【初級編】として、終活の基本と、遺言・相続・お金・介護・医療といった身近なテーマを専門家とともに考える2部構成で開催しました。

講座の詳細はこちら

初めての遺言書 終活スタートセミナー第1部:司法書士 福村雄一

“ちゃんと備える”って、どういうこと?
前半は、司法書士としてさまざまな相談を受けてきた立場から、終活にまつわる基本的な知識をお伝えしました。

  • 終活を考える上で大切な4つのテーマ
  • 「うちは大した財産ないから大丈夫」って、本当?
  • 家族構成によって変わる「法定相続人」の話
    (例:子どものいない夫婦は、義両親や兄弟姉妹が相続人になることも)
  • よくある誤解や、遺言が“無効”になってしまう注意点

それぞれの不安に寄り添うテーマ別相談会 第2部

第2部は、参加者が気になるテーマを選んで相談できる時間。
講座の後半は、関心のあるテーマごとに分かれ、専門家と少人数で話せる「テーマ別相談会」を実施しました。
たとえば、
「親が介護施設に入っていて、銀行口座の手続きに苦労した。事前にどう備えればよいか知りたくて」
「子どもたちは仲がいいけれど、相続で揉めてほしくない。税金や財産の評価について学びたかった」

といった具体的な背景を持つ参加者の声に、各分野のアドバイザーが丁寧に耳を傾け、アドバイスを行いました。
同じテーマに関心をもつ人同士で話すことができたことで、「うちだけじゃなかったんだ」「家族とも話してみようと思えた」など、安心と気づきのある時間となりました。

テーマ:認知症・介護・医療
草津市草津地域包括支援センター

‐認知症に関する相談
‐ 成年後見制度の相談や申立てサポート
‐ フレイル(虚弱)予防や地域の取り組み など

テーマ:相続税・法律
税理士|五十嵐貴紀税理士会事務所  五十嵐 貴紀

‐ 相続税・贈与税の基本
‐ 不動産の評価や、売却時にかかる税金 など

終活・お金相続税・法律
司法書士 |福村雄一
‐ 遺言書の役割と作成時の注意点
‐ 財産の整理・引き継ぎに関する基礎知識 など

終活講座で寄せられた「これはうちも他人ごとじゃないかも…」と思わずハッとする質問と事例

Q
親の財産が凍結されたとき、銀行とのやり取りはどうすればいいの?。
A

アドバイス:判断能力が低下した場合、ご本人に代わって手続きをすることが難しくなります。そうした事態に備え、あらかじめ信頼できる代理人を設定しておくことが重要です。具体的には、成年後見制度の利用など、事前の準備が大切です。

Q
子どもたちは仲がいいけれど、相続で揉めてほしくありません。どう備えれば?
A

アドバイス遺言書を作成し、「誰に・何を・どれだけ渡すか」を明確にしておくことが、トラブルを避ける第一歩です。加えて、家族間で事前にしっかり話し合っておくことで、誤解や感情的な行き違いを防ぐことにもつながります。

Q
相続税や贈与税について、何から知ればいいですか?
A

アドバイス:これらの税金は、財産の「評価額」によって決まります。土地や不動産などの評価方法や、具体的な税額の見積もりについては、税理士に相談するのが安心です。最新の税制や控除制度についても教えてもらえます。

Q
認知症に備えるには、どんな支援が受けられますか?
A

アドバイス:認知症への備えとしては、成年後見制度の活用が有効です。身近な相談窓口である地域包括支援センターでは、制度の内容や申し立て手続きについて、具体的に教えてもらうことができます。早めの相談が安心につながります。

Q
Q:遺言書を作るとき、家族と話し合っておくべきことは?
A

アドバイス:遺言書をスムーズに活かすには、事前に家族と話し合っておくことが大切です。主なポイントは以下の通りです。

今後の暮らし:遺言が家族の将来を支える内容になっているか確認する。

財産の分け方:誰に何を渡すのか、家族の思いも聞きながら検討する。

遺言の目的:「なぜ書くのか」「何を大切にしたいのか」を共有する。

特別な配慮:特定の人に多く残す場合は、その理由を説明しておく。
こうした話し合いを通じて、思いが伝わりやすくなり、後々のトラブルも防ぎやすくなります。


参加者のお声を一部ご紹介

  • 「普段なかなか話せないことを相談できた」
  • 「遺言書や相続の話を、こんなに分かりやすく聞けるなんて」
  • 「家族と話し合うきっかけになりそう」
  • 「1人じゃないって思えました」

講座を終えて

終活というと、“終わりのこと”のように思えますが、
実はそれは、これからの人生を安心して過ごすための“はじまり”なのかもしれません。

今回の講座が、家族で話すきっかけになったり、自分の「こうしておきたい」が少し見えてきたり。
そんなふうに、誰かのこれからにそっと寄り添う時間になっていたら、うれしく思います。

今後も、地域の皆さんと一緒に学び、考えられる場をつくっていきます。
またのご参加を、心よりお待ちしています。


今後の開催予定は、WEBサイトや公式Instagram(@fukumura_yuichi)でお知らせしていきます。
ご興味ある方はお気軽にフォローしてくださいね。